特定外来生物に指定され、神経性の強い毒をもつ「セアカゴケグモ」。噛まれると、次第に激痛や腫れ、めまい、嘔吐などの症状を引き起こすことがあります。
メスは躰に赤い模様があり、海外では噛まれて毒により死亡した事例も。
注意が必要なものの、似たような蜘蛛や虫と間違われることも少なくありません。セアカゴケグモとの違いを見分ける方法や特徴について比較します。
【注意】黒い虫が密集して蠢いている動画があります。虫の苦手な方はご覧にならず退出ください。
セアカゴケグモに似てる蜘蛛?虫?ヨコヅナサシガメとは
ヨコヅナサシガメはカメムシの仲間
黒い躰に紅い色・・・もしかしてセアカゴケグモ?と一瞬ぎょっとしてしまいますが、大丈夫です。
こちらはヨコヅナサシガメと呼ばれるカメムシの仲間です。
桜やエノキの木の幹などに集まって、昆虫などを捕食しています。
毒性はありませんが、太い口で噛まれるとかなり痛いですので、気をつけましょう。
セアカゴケグモとヨコヅナサシガメの比較や見分け方
両者の見分け方は、足の本数や体型といった特徴で判別できます。
セアカゴケグモ:蜘蛛なので足が8本、丸っこい体型
ヨコヅナサシガメ:カメムシなので足が6本、長細い体型(触覚と象鼻のような口)
その他似ている蜘蛛の特徴
ヨコヅナサシガメは虫(カメムシ)でしたが、蜘蛛のなかまにもセアカゴケグモと見間違える種類がいます。
ジョロウグモ:黒と黄色のまだら模様(しま模様)・腹に赤い模様
⇒毒はあるが、小さな昆虫の動きを止める程度で、人間には危険ではない
ハンゲツオスナキグモ:黒光りして丸っこい体型(メス:腹部の黄色い半月模様)
⇒毒はなし
セアカゴケグモが大量に見つかる原因
しばしば、セアカゴケグモが大量に発見される理由は、おそらく敷地内の側溝に巣を作って繁殖したためだと考えられます。セアカゴケグモは日向ぼっこができる暖かい場所を好み、地面や建造物のあらゆるくぼみや穴、裏側、隙間に巣を作ります。
先日、大量に発見された熊本の小学校敷地内には、セアカゴケグモにとって適した環境が整っていたのでしょう。また、セアカゴケグモはオーストラリア原産で、日本では1995年に大阪府で初めて発見された外来種です。
そのため、日本には天敵が存在しない可能性が考えられます。これも、セアカゴケグモが大量発生した要因の一つと考えられます。
まとめ
セアカゴケグモは強い毒性を持っているものの、直接に触らない限り、咬まれることはありません。
また似たようなクモや虫の多くは毒性がありません。いずれも、見つけても慌てることなく、落ち着いて対応すれば大丈夫です。
最後までご覧いただきありがとうございました。