TBS系ドラマ日曜劇場VIVANTは、全10話が好評のうちに終了しました。いまだロスや次回作への熱が冷めやらぬ中、10/13放送の「中居正広の金スマスペシャル」にて福澤監督がVIVANTの秘話を多く語られました。
はたしてVIVANTがスターウォーズに似ているのは意図的なものなのか?どんな狙いが隠されているのか?音楽や演出からキャラクターに至るまで、また他の名作映画のオマージュについてもお伝えしてうゆきます!
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VIVANTの特徴
VIVANTはどのような物語の構造や展開なのか?
いきなり別班を描くのではなく、まずは別班というものをVIVANTに注目させる。
- はじめに、VIAVANTってなんだ?実は別班だったんだ!
- 次に、別班ってなんだ?そんな組織あったんだ!
- そして、別班って誰なの?実は主人公だった!
こうした流れ(構造)だと一気に入っていける、と福澤監督は語っています。
そしてVIVANTの物語展開も大きく3つの特徴が挙げられます。
• テントと別班という二つの異なる謎の組織が物語の中心に位置していること。
テントは思想や活動目的が不明な謎の組織で、別班は自衛隊の秘密部隊でテロを未然に防ぐことを目的としている。両者の違いや秘密が物語の核となっており、その解明が視聴者を引きつけている。
• 乃木憂助という主人公の素性が次第に明らかになっていくこと。
乃木憂助は実は別班の一員であり、テントとも何らかの関係があることが示唆されている。彼の存在が物語の謎を深め、また解き明かす鍵となっている。
• バルカ共和国という架空の国を舞台にしたこと。
バルカ共和国は中央アジアに位置する小国で、日本とは歴史的にも文化的にも異なる国である。そのため、物語の世界観を表現するために、美術セットやロケ地などにも工夫が凝らされている。
以上のように、VIVANTの物語展開は、別班とテント、乃木憂助、バルカ共和国という三つの要素が絡み合って進行しています。それぞれが物語に独自の色彩を与え、視聴者を驚かせたり感動させたりしています。
そして後半は一気に家族と愛を中心として、憂助とベキの葛藤が描かれてゆき、若かりしベキの壮絶な物語やバルカ共和国の悪政を終わらせる怒涛の展開はたいへん話題になりました。
VIVANTにおけるスターウォーズのオマージュの存在意義とは?
スターウォーズは、世界的に有名なSF映画シリーズであり、多くの人々に親しまれている作品です。そのため、スターウォーズのオマージュを取り入れることで、視聴者の興味や共感を引き出すことができます。また、スターウォーズのファンにとっては、オマージュを見つけることが楽しみになります。
スターウォーズは、宇宙を舞台にした壮大な物語であり、登場人物や世界観にも独自の魅力があります。そのため、スターウォーズのオマージュを取り入れることで、VIVANTの物語にも深みや幅を与えることができます。
例えば、乃木とベキの親子関係は、ルークとベイダーの対決を思わせますし、バルカ共和国は、タトゥイーンの惑星を連想させます。
スターウォーズは、SF映画でありながらも、人間の感情や思想にも触れた作品です。そのため、スターウォーズのオマージュを取り入れることで、VIVANTの物語にもメッセージ性や社会性を持たせることができます。
続いて、それぞれのオマージュ要素について詳しく見てゆきます。
VIVANT音楽にあるスターウォーズ音楽のオマージュ要素
VIVANTの音楽がスターウォーズに似ている?
#VIVANT 野崎さん達が入室してくる時の音楽がスターウォーズのテーマに聞こえたんだけど!?
X(旧Twitter)より引用
#VIVANT 千住明さんの音楽もとてもいいな〜!ワルキューレの騎行のアレンジずるいくらいにかっこいい……ワーグナーの世界とてもあう……実質スターウォーズなので……ジョン・ウィリアムズの功績等しく偉大だ
X(旧Twitter)より引用
スターウォーズのテーマは、ワーグナーの「ワルキューレの騎行」からヒントを得て作られたと言われています。またVIVANTの劇中に、バルカ共和国の日本大使館にトラックで突入するシーンでは実際に「ワルキューレの騎行」が用いられています。
こうした物語の重厚さやストーリーを感じさせる旋律の作られ方に、VIVANTとスターウォーズに通じるものがあります。その大きなルーツが、ワーグナー作品(ワルキューレの騎行)と言えるかもしれません。
VIVANT音楽が作り出す雰囲気は?
VIVANT音楽の作曲者の千住明さんは、VIVANTを手がけた福澤監督は「3歳下で学校も同じ」だと言い、「影響されているものが凄く似ていて、分かっている」ため、求めてくるものも分かりやすかったとのこと。
楽曲も物語の構成展開に合わせ、前半は「別班」を巡る緊迫感あふれる展開。後半はベキと乃木、ノコルといったファミリーの物語が中心となるため、音楽もかなり変わっています。
VIVANTの最後に行き着くファミリーストーリーになると温かさはもちろん、厳しさ、悲しさも表現し、前半とは全く違うものに仕上げられています。
VIVANT演出の名画オマージュ
VIVANTにおけるスターウォーズの演出のオマージュは?
憂助が持ち歩く写真に記された日付
⇒1978年6月24日は、スターウォーズ第1作(エピソード4)が日本で公開された日
ノコルが主導する日本へのサイバー攻撃の指令名(オペレーション66)
⇒ジェダイ抹殺指令「オーダー66」
ノコルの部下「マタとシチ」
⇒スターウォーズの原案となった黒沢明監督「隠し砦の三悪人」の又七から
全く違う場面への転換
⇒左から右へ流れるトランジション演出(第6話)がスターウォーズと酷似
演出・オマージュが与える楽しみや感動のポイントは?
VIVANTには、福澤監督がファンと公言しているスターウォーズ以外にも、大作映画のオマージュが複数見られます。
装甲した車両で、強行突破するシーン(第1話)は、クリント・イーストウッド監督・主演の映画『ガントレット』のオマージュです。
ラクダで砂漠を渡るシーン(第2話)やいつの間にかラクダの列から居なくなった薫を助けに行く展開は、デヴィッド・リーン監督の『アラビアのロレンス』のオマージュ。
山本(迫田孝也)が粛清されるシーン(第4話)は、フランシス・フォード・コッポラの『ゴッドファーザーPART III』のオマージュ。
これらは、福澤監督が「やっぱり物語は主人公が冒険していないと面白くない、作品を観て夢中になれない。面白いとあっという間に観れるドラマを目指した。」と語っているとおり、ハラハラドキドキの冒険や逃亡劇を盛り上げるための演出と言えるでしょう。
VIVANTキャラクターのスターウォーズからのオマージュ
VIVANTに登場するスターウォーズのキャラクターとの共通点は?
主人公の憂助は、第6話以降、白い装束に変わり、スターウォーズのルークだと噂になりました。また父ベキは黒い装束で、ダースベイダー(アナキン)とも。
見た目に加え、物語のコンセプトも父と子の愛、葛藤、邂逅。しかもバルカ共和国の砂漠は、惑星タトゥーインの景観とそっくりで印象的です。
実は、福澤監督は、スターウォーズの映画、ドラマ性、世界観に憧れて、テレビドラマの世界に入ったと証言されています。
VIVANTのあの人気キャラクターのルーツは?
9/17最終話のち、10/13放送の「中居正広の金スマスペシャル」に出演した福澤監督が、ドラムの役回りは「スターウォーズのチューバッカ」から拝借し、しゃべれない代わりにスマホのAI音声とした、と語りました。
VIVANTスターウォーズのオマージュ宝庫?まとめ
- VIVANTは福澤監督がファンであるスターウォーズのオマージュがあちこちで見て取れる
- スターウォーズ以外にもいくつもの名作映画のオマージュも取り入れられている
- 直接喋れないドラムというキャラクターは、スターウォーズのチューバッカが元になっている
いかがでしたでしょうか?VIVANTの壮大な冒険活劇や親子の物語は、スターウォーズに通ずると知って改めて見るとまた一段と感慨深いですよね。次回作の構想や脚本のウワサが出始めており、第二作もまたスターウォーズや他の名作映画のオマージュが見られることでしょう!
最後までご覧いただきありがとうございました。