ボタンの位置が男女で逆になっていることに気づいたことはありませんか?
あるいは、その理由や背景に興味がありませんか?
この記事では、ボタンの位置が男女で逆になっている歴史的な理由や文化的な背景を紹介するとともに、現代ではどのように考えられているか、ジェンダーの観点からも言及していきます。
ボタンの位置が男女で逆になっている歴史的な理由や文化的な背景
ボタンの位置が男女で逆になっている理由には、諸説ありますが、もっとも有力なのは、ヨーロッパの上流階級の文化に由来するという説です。
この説によると、14世紀ごろにボタン付きの服が高級品として流行したとき、男性は自分で服を着ることが多く、右利きの人が多かったので、着る人から見てボタンを右側につけることが便利だったからです。
一方、女性は使用人に服を着せてもらうのが一般的な習慣で、対面から相手が留めやすいようにボタンを左側につけたというのです。
他にも、女性は授乳のために利き手でボタンを外しやすいように、乗馬で横乗りした際に風が入らないように、などの理由でボタンを左側につけたという説もありますが、服飾の歴史から見ても、前述した欧州の上流階級説が最も妥当とされています。
ボタンの位置が男女で逆になっていることに対するジェンダーの観点からの意見や批判
実は、ボタンの位置は男女で逆になっていることに対して、ジェンダーの観点から批判的な意見もあります。
例えば、ボタンの位置は男女の役割分担や階級差を反映しており、女性の自立や平等を妨げるものだという考え方です。
また、ボタンの位置は男女の区別を強調するもので、性別に関係なく服を着たいという人々のニーズに応えられないという問題も指摘されています。
これらの意見や批判は、ボタンの位置が社会や文化の変化に対応できていないことを示しています。ボタンの位置は、単なる機能や装飾ではなく、ジェンダーの問題に関わっているのです。
ボタンの位置を気にせずに着られるユニセックスな服の情報
そこで、近年では、ボタンの位置を気にせずに着られるユニセックスな服もあります。ユニセックスとは、男女の区別をしないという意味で、ファッションの分野では、男女ともに着用できる服やアイテムのことを指します。
ユニセックスな服は、ジェンダーの固定観念にとらわれないで、自分の好みや表現に合わせて服を選べるというメリットがあります。
ユニクロやGUは、男女兼用のアイテムや、性別や年齢にとらわれないコレクションを展開しており、ユニセックスなファッションを提案していると言えるかもしれません。
ボタンの位置を男女で共通にすることでジェンダーレス(ユニセックス)な服を提供している理由について、いくつかの可能性があります。
一つは、ボタンの位置が男女で違うのは、歴史的な背景によるものであり、現代ではその必要性がないと考えるからです。例えば、女性の服は昔は召使いに着せてもらうためにボタンが左側にあったという説があります。しかし、今では自分で服を着るのが普通なので、ボタンの位置は男女で区別する必要がないという考え方です。
もう一つは、ボタンの位置を男女共通にすることで、性別にとらわれない自由な着こなしを提案するからです。例えば、GUは2022年春夏シーズンからジェンダーレスなアイテム提案を強化し、メンズとウィメンズの枠にとらわれないファッションを打ち出しました。
ボタンの位置を男女共通にすることで、服の性別に関係なく着られることをアピールするという戦略です。
以上のように、ボタンの位置を男女共通にすることでジェンダーレスな服を提供している理由は、歴史的な背景やファッションの多様性を考慮したものだと考えられます。
意図的にボタンの位置を男女共通にして提供することの意味
それでは、ボタンの位置を男女共通にした商品が、意図的に提供されることの意味はなんでしょうか?
参考例として、デザイン・ブランド観点と、服飾・アイテム観点といった2つの側面から考えてみました。
デザインやブランドの観点(例)
服飾やアイテムの観点(例)
ボタンの位置にこだわらないで、自由に着替えたいと思う人々のニーズに応えています。ボタンの位置をどちらでも選べるようにすることは、自分のスタイルやコーディネートに合わせることの自由度を高めることにつながるでしょう。
まとめ
以上が、ボタンの位置が男女で逆になっている理由と、現代のジェンダー問題についての記事でした。
ボタンの位置にも、歴史的背景やジェンダーの問題が関わっていることがわかりましたね。ボタンの位置について、あなたはどう思いますか?
最後までご覧いただき、ありがとうございました。